大企業病

大企業病

















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パナソニック株式会社







































松下幸之助 「大企業病を防ぐことはできる」経営の神様が語った成功の奥義


会社の中に不安定な部分を

会社やお店が大きくなると、経営者も社員もだんだんと態度が横柄(おうへい)になる、傲慢(ごうまん)になる。どうすればそれを防げるか。やり方はいろいろあるやろうけど、とにかく会社のなかに不安定な部分をどうやって創りだしていくかということやね。こういうことをいうと非常に奇妙に思うかもしれんが、大きな会社になって一番に問題なのは安定しすぎるということや。少しぐらい、のんびりしても構わん。連絡も報告も、そう急ぐ必要もない。態度も大きくなる。そういうことが、どうして出てくるかというと、会社なりお店なりが大きくなって、少々のことでは潰れんと。大丈夫だと。経営者も社員一人ひとりも、そう無意識のうちに考えるようになる。ああ、危ないと。ひょっとしたら潰れるかもしれん。経営が難しくなるかもしれん。自分のちょっとした行動が、判断が会社やお店全体に好ましからざる事態をもたらすかもしれんというように考えられればいいんやけど、会社が大きくなると、なかなかそういうふうにはいかんのやな。これが一面、人情と言えば言えんこともないけど、これが、いわゆる大企業病ということになるわな。態度も横柄(おうへい)になる。結論もなかなか出さない。経営も杜撰(ずさん)になる。そういうことになるんやな、どうしてもね。そこで不安定な要素を創らんといかん、ということになるんや。「安定してるけど安定させない」。それが大企業病を克服するひとつの方法であるわけやな。これに成功するかどうかということ。


不安定なところにあるがゆえに

以前、ある人から聞いた話やけど、ロボットな、あれはいま日本で盛んに造られ、使われておるけどな、あれ、人間そっくりなものはまったくないやろ。人間の上の部分というか、手と胸の部分を備えたロボットと、下の部分の、まあ、足やな、そのロボットの、ふたつに分かれて、ひとつの、人間のような形をしたロボットは、きみ、見たことがないやろ。それはどうしてかというと、そういうロボットはいまのところ出来んそうや。むろん、将来はわからんけどね、たとえ、人間の形のロボットでも、飛んだり跳ねたりはできんそうや。それは重心にあるらしい。人間の重心はお腹(なか)にある。ところがそれは力学的にいうと、不安定だというんや。それはそうやな。重心が真ん中にあるんやから、不安定といえば不安定やわな。一番の安定は足やわな。足に重心があれば、これは転ばんわな。だから絶対に安定させようとするならば、重心は足にもってこんといかんということになる。ところがそうすると、体全体の自由がきかなくなるそうや。走ることもできん。跳ぶこともできん。そりゃそうやな、足に重心があるんやから、重たくてそんなことはできんわな。不自由というわけや。ところが人間の重心はお腹になる。不安定なところにある。その不安定なところにあるがゆえに、今度は跳ぶことも出来るし、走ることもできる。まあ、自由に振る舞うことができるというわけや。これやな。適度の不安定さのなかにこそ自由があるということや。自由というものは、完全な安定の中には存在しない。ということは、どういうことかというと、あんまり安定してしまったら、自由が失われる、活発には動けんということやな。ところが、企業の努力目標は大きくなろう、発展しよう、それは少々のことがあっても会社が揺るがない、微動だにしない、絶対的な安定を求めてのことであるわけやな。すなわち、限りなく絶対的安定への努力ということになる。しかし、そのことはいままで言うてきたように、奇妙なことやけど、「不自由になろう、会社の活動を活発にしないようにしよう」ということになるわけや。いや、別にそういうことを望んでおるということではないで。むしろ、そうならんように願い、心掛けるんやけど、結果として知らず知らず、そういうことになってしまうんや。大きな会社、大きなお店になると、いわば重心が限りなく足のほうにいく。そうすると、あんまり動かなくなる、というより動けなくなるんや。そうなると、重心が足にあるからな、上のほうが少々さびてきても腐ってきても、全体としてなかなか倒れへんわけや。だから、わからんのやね。自分の会社がさびて腐り始めておるということが、わからんのや、経営者も、従業員も。


ただ、統合して、会社を大きくするということは…

そこでや。大きな企業、大きなお店が心掛けんといかんことは、どうやって不安定な要素を入れていくか、創っていくかということや。「会社の安定のために不安定を考える」。それができん経営者は失格やね。その不安定さを、どう考えるか、これは、それぞれの会社やお店によって違ってくるからな、一概にこれがいいとは言えんけど、わしの場合には、ひとつ挙げれば、事業部制であったと言えるわけや。きみ、前にも言ったかもしれんが、事業部制のいいところは、責任が明確になること、人材が育つこと、そういうことであるけれど、実はもうひとつ、不安定な状態を創り出すこと、すなわち、危機感の創出というところにもあるんや。そりゃそやろ。たとえばな、アイロン。あんたとこは、アイロンだけで商売しなさい。それ以外はやったらあかん。あんたとこは、ラジオだけや。ラジオだけで商売しなさいということになれば、それはたいへんだということになる。アイロンがどうも売れんから、ほかの商品で商売しようか、ラジオがどうも利益があがらんから、ほかのもので利益をあげようかというような、まあ、いわば、逃げることができんわな。なんとしてもアイロンはアイロンで、ラジオはラジオで必死に経営を考える。会社全体としてはうまくいっておるけれど、個々には、そういうことでひとつの危機感をもつ、創り出す。これが不安定要素をとりいれるということになるんやな。このごろは、事業も総合的に考えんといかんようになってきたから事業部制も工夫をせんといかんと思うけど、こういう事業部制の原点というか、哲学はちゃんと継承せんといかんわな。ただ、統合して、会社を大きくするということは、結局は、会社を潰すことになると、わしは思っている。最初の商売をしたときに、胸がどきどきしたようなこと、お客さまの後ろ姿にいつまでも手を合わせておったことを忘れず、いくら、会社が、お店が大きくなっても、初心を忘れたらあかんし、安定を求めるのはいいが、安定に胡坐(あぐら)をかくようではいかん。経営者は、そのためには、意図して、そういう、まあ、不安定さを創り出す、そういう心掛けが大事だということや。

















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