永遠の夢に向かってジグ・ジグ・スパトニック

 

ジグ・ジグ・スパトニック

ジグ・ジグ・スパトニック

















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SIGUE SIGUE SPUTNIK






































「第五世代のロックンロールグループ」

ジグ・ジグ・スパトニック(以下、SSS)の1stアルバム『ラブ・ミサイル』が再発された。当初は「誰が買うんだよw」と思っていたのですが、タワーレコードで現物を見たら「オレが買わないでどうする?」と捨て猫を見つけたような気持ちになり思わず買ってしまいました。SSSと聞いても、おそらく若人は「は?誰それ?」と思うでしょうし、彼らを知ってる方は「あぁ、あの...w」と思わず半笑いになってしまうでしょう。ということで改めてSSSについておさらいします。SSSはUKのロックバンドで、元ジェネレーションXのトニー・ジェームスが中心となって1982年に結成され、1984年にEMIとレコード契約を結びました。当時のレートとはいえ、契約金は破格の15億円!ついたキャッチフレーズは「第五世代のロックグループ」。第一世代はエルヴィス、第二世代がビートルズ、これにグラムロック、パンクと続いてSSSなわけです。スゲー!スゴいのはそれだけではなくルックスもスゴかった。どう形容していいか分からないけどとにかくスゴかった。当時はもちろんインターネットなどなく、上記の限られた情報だけしかなかったので、日本だけでなく世界中の音楽ファンの脳内で期待値はグングン上昇していき、それが頂点に達した86年に1stアルバムが発売。あまりにもチープな音に世界中の音楽ファンがずっこけました。私もずっこけました。「これが15億円のバンド?」「セックス・ピストルズ以来の衝撃?」。その後SSSは2ndアルバムを出したものの表舞台からは消え去り、その存在を「無かったこと」とされたのでした。と、ここで終わってもいいんですが、せっかく再発されたのでこれを機に改めて彼らの軌跡を振り返りたいと思います(ここまで長い前振りでした)。1981年のジェネレーションX解散後、元メンバーのビリー・アイドルがソロとしてNYで大成功を収めた話から始まります。「ビリーと競える何か凄いものを用意しなければ」。トニーは焦っていました。紆余曲折あってメンバーを揃えた彼は「新しい音楽」を作るために試行錯誤します。ぼくらはのらくらと過ごしながら、「ピンク・フラミンゴ」「パフォーマンス」「時計仕掛けのオレンジ」「ブレードランナー」「デスペレート・リビング」といった映画を見てインスピレーションを得た。アラン・ヴェガの「Ghost Rider」や永遠に続くダブ、レゲエ、そしてエルヴィスを聴いた。それらはバンドのあり方の基盤を作り上げた。狂気とSci-Fi、映画やコンピューター。ぼくらはジョン・ウォーターズの想像した世界を実際に生きていた。やっとスタートラインに立てた。あとはいくつかの未来的な歌詞が必要なだけ。そしてジョン・カーペンターの映画の世界を作り出すこと...。それさえできれば、いつかミリオンセラーを実現出来る...。これを読んで「おおお!」と思った人もいるんじゃないでしょうか?まだロックはロックでしかなく、良くも悪くもジャンルの壁がしっかりとあった時代に、様々な音楽ジャンルや映像イマジネーションを融合させるという試みは、極めて斬新だったと思います。しかも映画のチョイスが極めてボンクラテイストでいい!一気に親近感!特に『時計仕掛けのオレンジ』は好きみたいで、『Love Missile F1-11』(アルバム・バージョン)では曲中に高速再生した『ウィリアム・テル序曲』がサンプリングされていたり、歌詞に「Ultra Violence」と入っていたりします。そして、彼らは音楽と映像を組み合わせることで、より革新的なものを生み出すことになるのでした。ぼくは「Love Missile F1-11」のテープと他のVHSデッキから、自分たちのお気に入りの映画からイカしたシーンだけを編集したビデオを作ろうとしていた。「ターミネーター」「ファイアフォックス」「デスペレード・リヴィング」「ロング・グッド・フライデー」「ジョン・カーペンターの要塞警察」などのちょっとした部分とテレビから録画した様々なシーンの断片。ぼくらは音のデモテープではなくこのビデオをレコード会社に見せるために持って行った。ぼくらはA&Rマンのオフィスの部屋の外でこのビデオを上映した。その頃、彼らの部屋にビデオデッキなんて無かったから、会社の全社員がこれを見たことになる。このテープには暴力とレイプのウンザリするようなシーンがあった。そのせいでオフィスの女の子達は怯えていた。彼らの目論みは大成功し、こうしてあの前代未聞の契約へと繋がって行くのでした。そして、ここまであえて触れなかった一度見たら忘れられないあのアルバムのジャケットについて。いわゆる「ガンプラ」をイメージとしていて、プラモデルパッケージを模しています。86年当時の日本盤(もちろんアナログレコード)は普通の仕様でしたが、輸入盤は特殊仕様で本当にプラモデルのような箱型でした。今回のCD再発盤はこの箱型を可能な限り再現したものです。また、ジャケットデザインやPVに多くの(おかしな)日本語が見受けられますが、筆文字のようなオリエンタルなものでなく、ポップカルチャーの象徴として日本語を取り入れたのはかなり早かったと思います。例えばデザイナーズ・リパブリックがデザインしたレースゲームの『Wipeout』は1995年です。肝心要の音楽についても、ジャンルレスが珍しくなくなった現代において、ロックとテクノとダブを融合し、演奏よりも奇抜な衣装とパフォーマンスでショーを魅せることにこだわった彼らは決して間違ってはなかったと思います。ただ、余りにも早過ぎたことと、「契約金15億」といった前評判が逆に印象を悪くしたのではなかったでしょうか。「存在を無かったことにされた」なんて書きましたが、彼らのファンは意外にいて、最も有名なのは布袋寅泰です(2ndのライナーノーツまで書いたり、ライブで共演もしてる)。















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