MT-09

MT-09
















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ヤマハ発動機株式会社




































ヤマハ MT-09

昨秋(2012年)のケルンショーにおいて新設計の並列3気筒ユニットが参考出展され、2013年6月にはそのエンジンを搭載するスポーツモデル『MT-09』が発表され、概要が明らかになっていたが、今回、ついに試乗が実現した。ヤマハが新しく3気筒を開発したのは、コストを勘案した結果(各気筒のパーツは4点から3点に減る)もあると推測できるが、何より新しいスポーツバイクとは? という理想形を追求した結果に違いない。4気筒よりもスリムで、トルク感にも満ちており、2気筒と4気筒の良いところ取りを狙ったというわけだ。欧州では “Dark Side of Japan” という意味不明とも取れるサブタイトルが付けられており、その点でも興味は尽きない。


3気筒のトルク変動は元来クロスプレーン的。ヤマハは3気筒たるを車体とも調和させた

クランク軸に生じるトルクは回転に伴って変動しており、燃焼圧によるトルクだけでなく、ピストンの上下動による慣性力が加わっている。ピストンが上・下死点に向かうときは、その運動を止めようとする慣性力でトルクが上乗せされるが、そこから離れるときはピストンを動かすためトルクが喰われるのだ。一般的な並列4気筒では、各気筒の慣性力がお互いに上乗せされ、トータルのトルク波形が燃焼圧波形と異なってしまい、トルク感を掴みにくくなる。が、90度クランクのクロスプレーン型だと慣性力を打ち消し合うので、ピストンを押し下げる力を感じやすい。で、3気筒では、4気筒のクロスプレーンほどではないが、かなり慣性力は打ち消され、しかもトータルの波形と燃焼圧の波形が大きく違わず、トラクション感覚を掴みやすくなるというわけだ。そしてそのスリムなエンジンを、後部を狭く絞り込んだフレームに搭載。スイングアームはそのフレームの外側で支持される。足元をスリムにして、3気筒のスリムさを強調。さらに、フレームはピボット付近でしなりやすく、把握しやすいトラクション感覚を生かし、リアから曲がりやすくもしているのだ。


日本的な優等生の一面を感じさせる一方でちょっとアウトロー的なアグレッシブさも

一見するとシートは高い印象だが、跨ると意外とそうでもない。下半身が驚くほどスリムに収まり、シート高は815mmでも、感じる高さは790mmといったところ。しかも軽いので、ツインに跨っているかのようだ。ライディングポジションも、普通のロードモデルよりハンドルグリップが幅広で、高く近くにある。上体が起きて余裕もあり、コントロールしやすそうだ。車体を揺すると、前後サスペンションのストロークが豊かだ。一般的なロードスポーツよりも、ストロークは大きめなのだ。路面の荒れに影響されにくく、姿勢変化を大きく生かした走りに向いているようだ。始動したエンジンは、スムーズさの中にパルス感があっていかにも3気筒らしい。発進していくと、そのパルスはさらに大きく、はっきりと伝わってくる。クランクマスは軽めとのことで、鼓動をより明確に感じさせているようだ。そうすると神経質なフィーリングになりそうなものだが、それはない。あくまでも上質なのだ。極低回転での粘りもある。ヤマハ MT-09 写真実際に走ってみると、跨ったとき以上に車体をスリムに感じる。フレキシブルな車体がしなってストレスを吸収してくれるのか、フロントは常にニュートラルに保たれている。寝かし込みに応じてフロントの内向性と接地感が高まっていく。おまけに、寝かし込んでスロットル開けるときもストレスがなく、ニュートラルなまま。だから一層スリムに感じるのかもしれない。お断りしておくが、あくまでも車体はシャキッとしていて、ヤワに感じるわけではない。ヤマハ MT-09 写真前後サスペンションの豊かなストローク量によるネガはない。姿勢変化させやすくても、然るべきところにスッと落ち着き、あおられることもないのだ。エンジンは全域に渡ってトルクカーブがスムーズで扱いやすく、メリハリもある。また、常用域は 7,000rpm 以下であっても、11,000rpm でリミッターが効くまで使い切る面白さがある。ヤマハ MT-09 写真パワーモードは、スロットルを閉じれば走行中も右ハンドルスイッチのボタンで、「A」「STD」「B」の3段階に切り換えができる。最もスポーティなAモードでも、決して過敏で神経質な反応を見せず、うまく扱えばむしろダイレクトに扱える。もちろん、もっともソフトな「B」だと、少々のミスも見逃してくれる。また、特にこの雨の中ではABSがありがたく、ストレスを感じさせない。そして何より、足着き性が良く、取り回しもしやすいことで、スポーティに楽しめる街乗りバイクとして、実用性も高い。ヤマハ MT-09 写真と、ここまでが、MT-09のフレンドリーなストリートスポーツとしての一面である。ところがそれだけではない。エキサイティングに楽しめるストリートファイターとしての資質を備えているのだ。扱いやすいエンジンも、怒涛の太いトルクを取り出すことができる。パワーモードAで1速全開加速をすれば、7,000rpm ぐらいから軽々とフロントが浮き始め、トルクピークの 8,500rpm に向ってサオ立ちになりそうな勢いなのだ。また、雨の中での扱いやすさが光るハンドリングも、晴れた路面ではスポーツ性を見せつけてくれる予感がある。ニュートラルな内向性を生かしてクルッと向きを変え、フレームを撓ませるようにリアから回り込むように向きを変え、ダッシュしていく…。日本車らしい、フレンドリーで優等生な面=“Bright Side”(表向きの明るい面)があるとしたら、“Dark Side”(暗黒面)には日本の意外な一面もあるということでないか、と思ってしまうのである。


SPECIFICATIONS – YAMAHA MT-09

国内専用車の登場が期待される新開発並列3気筒エンジンを搭載する新世代スポーツバイク。その3気筒ユニットは、YZF-R1と同じく“クロスプレーンコンセプト”をキーワードとする。

■エンジン型式 = 水冷4ストローク 直列3気筒 DOHC 4バルブ
■総排気量 = 847cc
■ボア×ストローク = 78×59.1mm
■最高出力 = 84.6kW(115PS)/10,000r/min
■最大トルク = 87.5N・m(8.9kgf・m)/8,500r/min
■燃料供給 = フューエルインジェクション
■トランスミッション = 6速
■サイズ = 全長2,075×全幅815×全高1,135mm
■ホイールベース = 1,440mm
■シート高 = 815mm
■車両重量 = 188kg
■燃料タンク容量 = 14リットル
■Fタイヤサイズ = 120/70ZR17M/C (58W)
■Rタイヤサイズ = 180/55ZR17M/C (73W)


















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